Fünf:Neue Bühne

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「そう思える辺りから考えると、心の余裕はまだあるみたいですね。よろしい。それでは、今後について話しましょうかね」  指摘されてようやく、自分が落ち着いてきていることに気付いたアイリア。校長と、魔女マルギテスと向き合い、自分の存在と向き合う。 「今後……当然、魔女であるからには、何か特殊なことをしなければならないんですか?」 「ですね。今まで、私は一方的に教えていました。勝手に教えたり、質問に答えてあげたり。しかしこれからは、私の研究にも付き合ってもらいます。いや、正確には、これから始まります」  というと、今までは研究していなかったということか。しかし、それなら、彼女の研究成果は一体どこから来ていたのだろうか。 「始まって、なかったのですか?」 「はい。魔女として、ほとんど全てを既に知っている。それを、うまい具合のペースで、世に明かしているに過ぎないのです。第7の魔女が現れるまで、やることはほとんどありませんでした。私のやるべきこと、それがあなた自身。これから、よろしくお願いします」 「あ、はい。よろしく……お願いします」  いつものように、アイリアは言われるがままに相手の言葉を受け入れる。  そこから、どれだけ運命が動くのかも知らず。
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