序章

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序章

 自分の身に危険がせまっているのはわかっていた。  日が暮れはじめる頃、私達の間では生きるか死ぬかの闘いが行われる。  私は走った。背後には“鬼”が迫ってくる――。 「春香さん。お祭りに行きましょう」  友達からそう声を掛けられ、どうしても断りきれずに来てしまった、小さな町のささやかな祭り。  何事も起こらなければいいと思った。  だけど、それは愚かな考え。
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