4人が本棚に入れています
本棚に追加
何とか美穂さんをなだめ、祭りを楽しんだ。
美穂さんは金魚すくいに目を輝かせていた。
何度すくい上げても紙が破け……。
それを見兼ねた私は。
「取ってあげようか?」
「できますの!?」
美穂さんは驚いていたけど、小さな頃、お父様に教わった金魚すくいの極意!
「とぅありゃぁぁあ」
大満足の美穂さん。たった1匹で。
その時気配に気づいた。
鬼が近くにせまっている。
美穂さん達にお腹が痛いから帰ると言ってーー不安の声をかけられたけどーー遠くへ走った。
だいぶ奥まで来てしまった祭り。奧では鬼の姿を見たたくさんの人を大混乱に陥らせてしまう。
私は走った。屋台の終わる最後尾まで。
最初のコメントを投稿しよう!