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そして、お寺があったかと思えば何かにつまずいて、真っ暗な穴の中に落ちて……。
夜だったはずの風景と違った世界。
何がなんだかわからないまま、気づけば鬼にお姫様だっこされて……。
パチと目が合う。
私は飛び上がる勢いで鬼から離れ、地面に尻もちついてそのまま後ずさった。
「刀! 刀! ……あれ?」
無い。刀が。うそ。どこかに落とした?
じりじりと迫ってくる鬼。
そう、2つ目の秘密。鬼に命を狙われ逃げ続けている事。
「あ……」
木の枝を見つけた。タクトくらいの大きさだけど、無いよりはマシだ。
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