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鬼は左右を見渡し、空を見上げて呟いた。
「イセカイか」
イセカイ?
「ここはお前の住む世界と異なった世界。異世界だ」
あ、ああ。異世界か……。えぇ!?
「俺はよく知らないが、聞いた事はある。いくつもの世界が存在すると」
ん? 何を言ってるのかさっぱり。でも、聞かなくちゃ。私の生死に関わる大問題!
「あ、あの……」
鬼がこちらを見る。
「私を……殺すのが目的じゃ……?」
鬼はじーと見た後、私の方へせまり、谷間の無い私の心臓付近を触った。
「なっ」
あまりの突然の行動に、両手で鬼の腕をつかんだ。すごい硬い……。
「やはりダメだな。鬼の姿じゃないとオニダマが抜けない」
「オニ……ダマ……?」
私が不満の顔をしていたため、鬼は説明をし始めた。
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