第2章

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 ぞろぞろ村人が集まってきた。  みんな怯えたような顔だ。恐怖を目の当たりにしてるような……。  先頭にはまだ幼い子供を連れたその子の親らしき夫婦。  何か大声で叫んでいる。 「俺の事を恐れてるらしい」 「え?」 「先客がいるようだ」  先客……?  年端のいかない子供が泣いていた。その様子を見た親の女性が我が子を泣きながら抱き締める。  守ろうとしている。  こちらに大声で叫んでいる。  その他の住人も張り詰めた糸が途切れたように、わらわらと武器を持って再び姿を現した。
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