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鬼は次々に迫る刀を受け止めては流していた。
殺すつもりはないらしい。
だけど、このままだと鬼と攻防を続ける羽目になる。
私達は情報が知りたいだけ。
何かいい方法は……。
思考を巡らせ、ある事に思い至った私は両手を空高く上げた。
これしかない。これしか、言葉が伝わらない相手には、これしか。
驚いているのか住人の攻撃が止まった。
「鬼! さん……。刀を閉まって! 両手を上げて!」
「……タイガでいい。なぜ両手を上げなければいけない?」
「降伏のしるしよ! 負けを認めるの!」
鬼は刀を閉まって私と同じようなポーズを取った。
村人の士気が下がった。
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