第2章

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「ハルカ! ハルカ! お水!」 「ああ。はい、どうぞ」  リュックから取り出したミネラルウォーターのふたを外し、半分大樹から出掛かってる男? の人に渡す。 「み、水」  男の人はミネラルウォーターを渡すと、呑み口を口に寄せ、それから思いっきりごくごく飲み始めた。 「ぱぁん、生き返るわぁ~ん」  な、なにこのひと……。オカマ? 「この味。この透き通った色。きっと名のある山脈を流れ行く川から取ってきた水に違いないわ」  いえ、ドラッグストアで売られてる一番安いミネラルウォーターです。  オカマの人は私ににっこり笑いかける。
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