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02 破滅の始まり
破滅の始まりは、その少女が住んでいる国を治める王様だった。
力をつけた聖女が怖くなった王様は、少女を疎むようになった。
しかし、初めの頃はまだ、間接的な嫌がらせを行うだけだった。
あらぬ噂を立てたり、濡れ衣をきせたりもした。
だが、それでも聖女の力は衰えなかった。
そこで王様は、今度は物理的に亡き者にしようと考えた。
そして時間をかけて計画をねり、暗殺者を放ったり、毒をもったり、様々な策を用意したのだった。
結果的に、聖女は無事だった。
だが、そのたびに聖女を守ろうとした人々が倒れて行った。
家族。親友。恋人。
聖女は、近しい物を全てなくしてしまった。
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