怠惰の竜、決断する

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「……意味がわからない。王国にも睡眠魔法を使える魔法師は居るはず。わざわざ私に頼る理由もない」 「それじゃ、ダメなんです……」  悔しげに歯噛みするダインをどういうことかと聞いてみると、国王と宰相には睡眠魔法がほとんど効かないという。  どうやら聞いた話、先程言っていた不測の事態により、国王と宰相はもう数週間はまともに寝ていないほどの激務に追われているという。  それを危うんだ臣下達は、そこまで急いでやるべきことではないと諌言するも国王と宰相は早めに終わらせればその分まとめて長く休めるなどとぶっとんだ発言を返されたり、さっき言ったように無理矢理睡眠魔法を行使したとしてもなまじ2人とも魔法師としての実力もあるだけに反射魔法で返されることがほとんどで、また命中したとしても持ち前のワーカーホリック精神で踏ん張られたり眠っても1時間と経たずに起き上がって再び仕事を再開していたりするらしい。
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