怠惰の竜、決断する

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 ここまで来ると、もはや驚きや呆れを通り越して関心を覚えるものだ。  確かにそういった状態異常系統の耐性をある程度持っていたら耐えることも難しくはないが、耐性とはいわば免疫のようなもの。  疲れきった身体ではいくら耐性があろうとやはり耐えるのは難しく、しかもそれがより顕著な睡眠魔法でそれほどだというのだからまさに天晴と言う他ない。  前世の日本の労働者でもここまでの社畜精神はないだろう。  私だったら秒と経たずに爆睡する自信がある、とアーチェは自分の耐性を超えて睡眠魔法は完全に無効化してしまう体質を棚に上げつつ、なんとギャグみたいな展開だろうかと内心かの国はそれで大丈夫なのだろうかとダインの行く末が心配になりつつあった。  ただ、こんなアグレッシブな内容であっても、アーチェという存在に頼るのであれば話は別である。
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