1章 動き出す日常

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「新」 「陸、親父は、」 「葛西と病院に行ったよ」 「…容態は?」 「まだ何とも。」 「何があったと思う?」 「だいたい予想はつく。お前のせいじゃない」 「…俺のせいだよ。」 「お前のせいじゃない」 「俺のせいだって、陸なら、陸が俺なら こうはならない。」 「…それは違う。」 「…陸、陸の強さが羨ましいよ、」 そう、言って俺の横を新は通り過ぎていく。 「…これはお前のせいじゃないよ。 直樹さんのせいでもない…ホント嘗めて くれるね?」 拳を強く握る その握力が強すぎたのか血が垂れる。 「…本当、許されないよ。俺の幼馴染を 傷つけた借りは…必ず返してもらうよ…」 そう言って組へと足を向けた
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