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……う~ん、まあ、好みは人それぞれだし? 喫茶店のキャラが一般受けするのは間違いないけど、きっと本来の広瀬さんは、九条の好きなコミュ障のほうなんだろう。だとしたら、この二人は俺が思っているよりずっとお似合いなのかもしれない。いや、俺はまだ認めてないけどね。
「それで、結局どういう感じで付き合うみたいな話になっちゃったわけ?」
俺が話を元に戻すと、九条はぽっと頬を染めた。
「それは、あの、何ていうか……俺が、喫茶店に来てくれて、嬉しかったって、広瀬さん言ってくれて。でも、あそこで声をかけたら俺に迷惑がかかるからって。そんなことないって、俺、言ったんだけど、とにかく、俺を知らないふりしたことも、ちゃんと謝ってくれて……」
九条は本当に気づいていないようだが、俺は理解した。それは広瀬さんが正しいわ。女性がちょっと触れようとしただけで、店内が一瞬凍りついたんだぞ。確かに広瀬さんが避けたことでの出来事だったけど、あれは避けなくても面倒なことになってたはずだ。モテるってのも想像以上に大変だな。こうなると、広瀬さんの陰キャは結構、闇が深いかもしれないな。
「どっちから告ったの?」
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