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そして実は、俺がここまで浮かれてしまっている理由はもう一つある。広瀬さんの誕生日がもうすぐだと知ってしまったからだ。当然、お祝いしたい。プレゼントを贈って、特別な時間を一緒に過ごしたい。
けれど広瀬さんに、プレゼントはいらないと先に言われてしまった。付き合って間もないのに、誕生日だからという理由だけでプレゼントはもらえない、ということだった。
*
「……で、何があったんだ?」
中井は本当に面倒見がいい。口では面倒臭いと言いながらも、いつも俺の様子を気にかけてくれる。昼休みにご飯を食べながら、広瀬さんのことを中井に相談する、というのが俺の定番になりつつあった。十二月に入って少し肌寒くなったこともあり、学食の隅の席で鍋焼きうどんを啜りながら、中井が口を開いた。
「お前さぁ、浮かれてるのは相変わらずだけど、何か最近、ちょっとテンションがおかしくねえ? うまく言葉にできねーけど、時々すげー落ち込んでるみたいな、思い詰めてるみたいな、よくわかんねーけどこう、見てて不安になるような感じがするんだよな」
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