【エリア6:ノヴァ山】Scene:13. 夜空の洞窟

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 ジェダさんがアモネさんの弟くんを!?  「そんな……こと。先日って、いつ……」 「ミンクくんが館にやって来た日ですよ。あなた方の勝負の後……朝も間近の夜明け前だったとか」  頬が冷たい。  自分の顔から血の気が引いていくのがわかる。  勝負の夜。長く一緒にはいたけれど、確かに目が覚めた朝にジェダさんは居なかった。 「その日だけじゃない……それ以来、ジェダ様はたびたびポルト君の部屋に忍んで来るそうです」  ボクと朝まで居てくれたことは一度もない。必ず明け方には館へ帰っていく。 (昨夜も……起きたらボクは一人だった……) 「落ち着いてください。また身体の中が乱れてきましたよ」  お腹に置かれたフルウさんの手がサラリとボクの肌を撫でる。けれどさっきのように少しも整っていかない。  むしろザワザワと乱れる想いを煽るよう。 「ジェダ様がわたくしたちとの夜を断つことにしたのは、ポルト君の為かもしれませんね。……あなたではなく」  フルウさん……。さっきまではラフな口調だったのに、戻って来てからはまた丁寧な話し方になってる。やっぱりボクと距離を置くことにしたのかな……? 「……真っ青ですよ。まさかジェダ様を信じていたのですか」 「…………」  信じる? ジェダさんの何を? 「可哀想に……」  お腹を撫で(さす)る掌が熱い。サラサラで少しひんやりしていた手が、いつの間にか熱をもってボクの身体を愛撫し始める。  お腹から脇腹、鳩尾(みぞおち)から胸元へ。 「は……ぁ、……ッ……」 「ジェダ様だけを見つめて生きるなど愚かな。もっと自由に、もっと楽に」  フルウさんがふわりとボクを抱き寄せた。指先が妖しくボクの胸のラインを辿り、首筋を回って襟首を掴む。 「さあ……従ってごらん」  目がくらんで、愛撫される感覚だけに強引にさらわれてしまう。ドキドキが止まらない。   (この感じ、どこかで……)  そうだ。アモネさんに触られた時と似てる。
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