136人が本棚に入れています
本棚に追加
──異空の館から星は見えないけれど。
「……動くなって。じっとしてろ」
部屋をほんのり照らす魔法の照明が、ジェダさんの瞳の中で揺れている。それがボクを満たしてくれる、この上ない星。
「じっとなんて……無理。ん……ッ……」
ひとつひとつ舌先で形を確かめられて、指先で反応を探られて。我慢の限界を覚えてもボクに主導権を握らせてはくれない。
(あぁ……。好きな人の手はすごく気持ちいい……)
くちゅくちゅと扱かれる淫靡な音に煽られて、理性なんかとうにどこかへ消え失せてる。
「ジェダさん……もうだめ。繋がって、あったかくなりたい……」
「…………」
「お願い……。や……ッ……!? あ、ぁ……んん……ッ!」
意地悪な唇が、さんざん弄られて決壊寸前のボクをとっぷりと咥え込んだ。こんな事をされたらもうひとたまりもない。
「気持ちいいんだろ? イッていいぞ。……ほら」
「や、だ……中でイかされたい……! ボクの好きの塊、前にジェダさんだって俺以外に誰が受け挿れるんだって言ったのに……」
「あ?」
ちゅぽんと、咥えた根を開放してジェダさんがボクを見上げる。
「……ミンクお前、俺以外にって……だって、……え?」
「……? なぁに……?」
ジンジン痺れる快感に囚われたまま、ただぼんやりと彼の言葉を待つ。
「その……、夢魔とは?」
「えぇ……?」
「だって、……お前、……なのか、それとも無理やり覚えさせられて……」
「……んん……?」
戸惑ったような顔でブツブツ言っていたジェダさんが、いきなりクワッ!と鬼の形相になった。
「だから! 夢魔とヤったんじゃねぇのか!? それとも無理やりココに突っ込まれたか!」
「……え」
ギュッとボクのお尻を掴んで彼が唇を震わせる。
「……聞かねえつもりだったが……やっぱり気になる。でも勘違いすんなよ、どうであっても構わねえ。俺の気持ちが変わることはない」
「…………」
最初のコメントを投稿しよう!