第一部 天(そら)を乞う雪

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 期待に応えられるよう、がむしゃらになって勉強して、いつも以上に素晴らしい成績をあげたが、それでも物足りない、もっと勉強して今まで怠けていた分を取り戻さないとと、舞雪は一生懸命に、更に自分に鞭打つような形で追い討ちをかけていた。それが自分を苦しめる行為だと知らずに。  だから、身体がだるいのも、偏頭痛も自分が怠けているからだと思っていた。  けれど、どうやらそのときから身体と心のバランスは狂っていたらしい。
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