nabepa

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早川からはあの後ラインが来ていた ”急にあんなことしてごめん 決して軽く考えているわけではないから また誘わせてください” 私はあたり障りのない返信をした 仕事の関係の人だから・・・ これまでだって営業の人とは関わることは無かったのだから これからだって職場で会うことも無い しばらくは このまま もしこのまま あの日のことが消滅するのなら それはそれで気が楽だと思っていた 仕事の関係の人だから・・・ 就職して無事に一年が過ぎた 新しい事ばかりで目まぐるしくて 余裕がなかった 実は三キロ太った 振り返ると あっという間に過ぎていった 今夜は涼太が來未ちゃんと家に遊びに来る もう春だというのに 鍋パーティーがしたいって 私は弟のために 朝から部屋のそうじ 買い出しへ行き パーティーの準備 約束の時間数分前 二人は仲良くやって来た 私は満面の笑みで迎える 涼太は最近、素直になってきたようで 「忙しいのにごめんね」涼太 そんなことを言うようにもなってきた 普段、料理をしない私 なかなかの不馴れな手つきで しかも 弟カップル目の前に少し緊張 來末ちゃんはそんな私を気遣って お皿や具材を運ぶのを手伝ってくれた そのお陰で速やかに三人でお鍋を囲み 春の鍋パーティーを始めることができた 何度も ゛美味しい゛ を繰り返してくれる來末ちゃんを 優しく見つめる弟 この子もこんな顔するんだ… 姉としては 男として成長していくのを目の当たりにするのは切ない 無邪気だった頃を思い出す 「この間、久々に栞と遊んだんだ あいつ忙しいからさ あんまり会えなくて」涼太 「そうなんだ…元気だった❓️」悠 「ちょっとハズいけどWデート❓️みたいなやつで 來末ははじめて会ったんだけど ゛カッコいいね゛ って言ってさ 俺がいるのに失礼だろ‼️」涼太 Wデートって やっぱり彼女いたんだ… 以前に会ったあの子かな❓️ 「そうなんだ 元気だった❓️」悠 声がうわずる 「うん 会ってないの❓️」涼太 変な返し なによ…それは 「はっ❓️なんであんたが会ってないのに私は会うの❓️」悠 少々動揺 「いや、栞が引っ越しの日に言ってたろ❓️ 姉ちゃんの飯を食いに来るって…だから 来てるのかな❓️って」涼太 そういえば言っていた 一度もご飯食べになんて来ていないけど クリスマスにケーキ持ってきて 寝て 帰っただけだよね 意味のわからない時間だったな… そう言えば栞は いつも私を惑わす 忘れた頃にやって来て 色々と心をかき混ぜて 居なくなる なんだか腹が立ってきた 何のつもりなんだろう‼️ からかっているのかな❓️ 「お姉さん 大丈夫ですか❓️」來末 私がイライラを募らせていると來末が心配そうに私の方を見ている 「うっうん 大丈夫よ なんだか、暑いね 春に鍋ってこんなに暑いんだね」悠 変な言い訳 涼太も來末ちゃんもキョトンとする 「で、栞ちゃんの彼女はどんなだったの❓️」悠 別に聞きたくなかった だけど 他に会話を進める術がなかった 涼太と來末ちゃんは 顔を見合わせて 妙な空気を出す 「どうしたの❓️」悠 「いやさ、カラオケ行ったんだけど 栞の彼女 メッチャ積極的でさ 俺たちの前でもブチュブチュするからさ こっちが恥ずかしいって❗感じよ 栞は無表情で やられるがままでさ」涼太 なにそれ…少しショック 「最後までやっちゃうのかと思ったよな」涼太 涼太が來未ちゃんに同意を求めると 彼女は顔を赤くしてうなずいた そんなに… 人前でもそんな感じなら 二人きりなら… 私の中で妄想じみた想像が巡る なんだろう? この胸の締め付けは? 悔しくて悔しくて なんだかイライラしてしまう 栞に会いたいと思った
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