第4話

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第4話

ひょんなことから、一目惚れをした相手と付き合えることになった俺。 やっぱり俺って、持ってるな… 後でよくよく話を聞いてみると、思っていた通り、小宮山さんは入学して以来モテモテだったらしい。 音楽高校の男子なんて女子の5分の1くらいだから、もしかしたらほとんどの男子が狙っていたのかもしれない。 君塚くんと小宮山さんは名前順で近かったことから受験の時に知り合い、入学してクラスも一緒で仲良くなったらしい。 君塚くんの恋愛対象が男性だということを知って、男避けもあって行動を共にしていたそうだ。 2年になり、男避けにもなっていた君塚くんとクラスが離れたタイミングで、俺が付き合うことになったのは、やっぱり運がいいとしか言いようがなかった。 「ねえ、俺もはるかちゃんて呼んでいい?」 翌日のランチタイム、いつものように食堂で待ち合わせた小宮山さんと君塚くんに、俺は無理矢理割り込んだ。 「…いいわよ」 小宮山…はるかちゃんは学食のラーメンに胡椒を振りかけながら、不機嫌そうに答える。 「それなら、僕も圭吾くんって呼びたい!それで、僕のことも康平って呼んで?」 「いいよ、康平だね」 はるかちゃんと2人きりになれないけど、康平がいることでうまく会話も弾みそうだ。 「分かったわよ、それより、圭吾くん?ちゃんと伴奏してよね」 「もちろん!康平、放課後練習しようか?はるかちゃんも、俺がちゃんと伴奏するか確認しにきなよ」 「ええ〜!嬉しいな!早速、圭吾くんと演奏できるなんて」 康平は弁当持参だ。 「そうね。食べ終わったら練習室の予約しましょ」 「うんうん!」 「ほら、康平、ご飯付いてるわよ」 はるかちゃんは、康平の口の横に付いてるご飯粒を摘む。 「ほんと、ほっとけないんだから…」 「はるかちゃん…ありがと」 なんかこの2人って、よく分からないんだよな 女子同士みたいな感覚なんだろうか。
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