第5話 庭を直す

1/1
前へ
/32ページ
次へ

第5話 庭を直す

 天気予報が外れたので、つばの広い帽子を被って、荒れ果てた庭の世話をする。 「手伝おうか、(なつ)?」  濡縁に出てきた(ゆう)の言葉に、捺は笑って首を横に振った。  身体の弱い尤の手を借りなくとも、これくらい、何とかなる。 「そう」  淋しげに響いた尤の声に、捺は小さく「ありがとう」という言葉を発した。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加