令和のJK平安に翔ぶ

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なんだろうこの声。原宿なんて騒音だらなのにその中でもひときわ目立つ声。 キョロりと辺りを見渡すと、竹下通りに白いキツネが見えた。 「えっあれ!?」 「ん?どうしたの巴。」 サヤカがキョトンとする。この人通りの多い場所に白いキツネ。普通であれば、みんな騒ぐはず。それでも周りは誰も騒がない。じゃああれは幻覚? 『見つけたぞ。巴。』 瞬きした一瞬だった。急に目の前に先程遠くに見えた白狐が現れたのだ。ぎょっとした。 「サヤカ!!」 サヤカに今目の前で起きてることを伝えようとするが、まるで時が止まったかのように、サヤカも、有名TikTakerだという人も、そして周りの人々も動かない。 「どうして……?」 『ずっとアンタを待ってた。』 「え!?」 『やっと。やっと見つけた。』 誰を?私を?なんのために? 聞きたいことは沢山あった。しかし、後ろからドンっと誰かに背中を押され、気付いたら私の意識は飛んでいた。
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