令和のJK平安に翔ぶ

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令和のJK平安に翔ぶ

「巴、あんたはとても綺麗なんだからその分強くなりなさい。」 これは、父方のおばあちゃんからよく言われていた言葉だ。まぁ、そのおばあちゃんも私が中一の頃に死んでしまったのだけれども。 私、西条巴は、ありがたいことに両親からとても綺麗な顔立ちに産んでもらった。安い化粧水でも対応出来る綺麗な白い肌、安売りのシャンプーでもコシとツヤの出る濡鴉のような黒髪。パッチリとした二重に筋の通った鼻。そしてすらっと伸びた手足。 この容姿のせいで、近所では既に話題の美少女だったし、変な男に誘拐されかけたこともある。 だからこそ、防犯のためおばあちゃんからなぎなた、父からは剣道を幼少期の頃から教わっていた。 「おばあちゃん。この度インターハイの個人で、優勝することが出来ました。ありがとう。」 私は、おばあちゃんの仏壇に手を合わせる。残暑と言うには暑すぎるお盆の暮れ。つい先日行われたなぎなた部インターハイの個人競技で優勝できたことは、小さい頃からおばあちゃんから色々叩き込まれたおかげだ。 「巴ー、学校行こー!!!」 8月15日、世間ではお盆休みのはずなのに何故か今日、普通に学校はある。夏休みのたるみが出ないためだとか担任の先生は言っていたが、本当にそうなのだろうか。 「サヤカー了解!!」 学校へ行こうと誘う幼なじみのサヤカに返事をし、私はリュックを背負った。
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