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「あの子にも力があると思います。」
「え?」
ゆうはもう力に目覚めていたのか、、?
「私のおばあちゃんが、私が小さい頃によく言ってたんです、「悪いことやこの国の悪口いってたら城の白い悪魔に殺されちゃうよ」って、
16年前、ゆうがこの家に来た頃までこの国に逆らった人が次々と変な死に方をしていってこの国は悪魔を飼ってるってみなは怯えていました、でもそれがその頃ぴたりと止んで。もしかしたら、それはアレッシア一族がやっていたのかもしれない、、、」
「...........」
俺はなにも言えなかった、答えることができなかった。
「それで、ゆうも、、、もしかしたらその悪魔の子かもしれないと、、旦那はそんなゆうを凄く嫌っていたんです。
でも、ゆうが6歳になった頃のあるとき急にゆうが 「おかあさん、おかあさんのお腹にかわいい女の子がくるよ」って私のお腹を触って笑っていたんです。私達夫婦は中々子を授けることが出来なくて、、それでゆうが嵐の夜きたとき私はこの子を育てる運命だと思ってたんです。
ゆうがその時言ったことは私は笑顔で流して信じていませんでした。でも、、、ゆうが言った通り、ルルがきてくれたんです。
それに、とても天気がいいときに、急に天気が悪くなりそうだから今日は外に出ない方がいいとか、、全部当たってたんです。」
マリーは涙目になりながら話を続けた
「旦那はこんな悪魔早く捨ててこいと何度も言われました。でも私は絶対にこの子を離さないと決めていました。
ゆうは人を殺すような力ではなく人を暖かくするような優しい力を持っているんです。
私には分かります。決してゆうは人を殺したりするような子じゃないって。だって私はゆうと暮らしていて幸せしか感じなかったんですから。」
「それは俺も十分かっています。
ゆうが心の優しい子だって」
ただゆうは自分が本当はだれなのか自分について何にも分かっていない。言うべきなのか、、いや、、、でも今は言うべきではない。
そして、俺は ゆうをこれから安全のためにも保護するということ、色々説明してマリーからはOKをもらった。
「後もうひとつ、」
「??」
俺は首を傾げた
「旦那が亡くなってから、生活も困窮して私もルルも体が弱くてあの子には働いてもらってばかりで、何一つわがままも言わないで。でも本当はあの子は学びたいと思うんです、学校で。あの子を学校へ通わせて下さい。お願いします。
私の心からのお願いです。そして時々でいいので顔を見せに来て欲しいです、お願いします。」
そうマリーは頭を深々と下げた。
俺はそんなマリーのお願いを聞けないはずがなく、学校へ行かせるのと定期的にこの家にゆうを通わせると約束したのだった。
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