第1話 見知らぬてんじょーだ!

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 そして、僕は知らない場所で目が覚めた。  とっても豪華なお部屋の中だ。  きらきらピカピカしたのがたくさんあって、細かい模様が付いてたりつやつやした表面のタンスとかテーブルとかがあって、絨毯はふかふかですごく柔らかい。 「人間めが、童の城に侵入するとはどういうつもりなのじゃ」  周囲をキョロキョロしていると、女の子の声がしてびっくりした。  背中の方だ。  振り返ると、目の前にはドレスを着たとっても可愛い女の子。  キラキラつやつやした服を着てて、絵本で見る王女様みたいなんだ。  でもちょっぴり変。  頭の両側に黒い角がくっついてるんだ。  変わったお洒落かな。 「あやしい。あやしすぎるぞ、人間」  女の子はこっちを見ながら周囲を三回ぐらい。ぐるぐるぐる。  穴が開きそうなくらいじーっと見つめた後は、部屋の扉の方を向いて大声を出した。 「ギューブ! 参れ!」 「何用でしょうか、魔王様」  すると、扉を開けて背の高い男の人が部屋に入って来たんだ。  それで、さっさっさとこっちまでやって来る。  足音が全くしないのが凄く不思議だった。どうやってるんだろう 「童の部屋に不審者が紛れ込んだのじゃ。いきなり目の前にぱっと現れおった」 「人間……、の子供の用ですね。戦闘能力はなさそうですが。いかがいたしましょうか」 「そんな事は決まっておる。人間は敵じゃ。こやつをとらえて牢屋に入れよ」 「はっ」  女の子のはきはきしした言葉を聞いて、隣に立っていた男の人が動いた。 「無駄な抵抗はするな。その時は容赦しない」  僕をひょいっと持ち上げて、どこかに連れて行こうとする。ひょっとして牢屋ってとこに向かうのかな。 「さっきまで、ポチと散歩してたはずなのに。一体、どうなってるんだろう」  とりあえず。なされるがまま運ばれる事にした。  考えるのに疲れちゃったや。
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