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それから、また少し歩いて、ミルク屋さんへと向かった。
ミルク屋さんの入り口は、アーチ型の両扉で、軽くてとても開けやすい。
「いらっしゃい。」
そう言ってくれたミルク屋さんの店主の体型はとてもがっしりしている。
レジのすぐ横には、天井からカラフルな紐で吊るされた藤で出来ている鳥用の編み籠がぶら下がっており、そのなかには、白と黄色の羽のカナリアがいる。
そのカナリアは店主が可愛がっていて、店主にとてもなついている。
ミルク屋さんで、ビン入りのミルクとブルーチーズを買い、それを肩にかけたトートバッグに入れ込んだ。
ミルク屋さんのとてもがっしりとした体型の店主が言った。
「リデルさん、
仕方がないこともあるんだよ。
俺は、あんたのおじいさんの音楽は、今でも好きだよ。
もうすぐだからね。」
と、そう言ってくれた。
確かに今でも好きと、そう言ってくれた。
なんだか嬉しいね。
・・カナリアは歌ってはくれなかったけどね・・
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