一目惚れという運命

10/10
前へ
/110ページ
次へ
「上手に逝けたね」 荒い呼吸を繰り返す私の身体が 持ち上がり向かい合った瞬間 杭を打ち込まれるように繋がった 圧倒的な質量に目の前に星が降り 「ぁぁぁぁあああああっっ」 仰け反る背中から力が抜けた 「挿れただけで逝けたね」 抱きしめられた身体に力は入らない ただ・・・ 呼吸を止めるほどの圧迫感に 原田さんの肩に乗せた頭が痛みを忘れていることに気付く 逆上せているであろう身体は お風呂の中で繋がっていて逃げられそうもなくて これ以上は無理だと呼吸が乱れる 「ミキ。可愛い」 グッタリと寄りかかった私の頭を撫でると 繋がりを解かないままバスタブの縁に腰掛けた 「んんんっ」 それによって水圧で守られていた身体は隙間なく落ち込み より深く彼を迎え入れることになった 「ミキの中、熱くてキツくて最高だ」 ゆっくり再開される突き上げに 腰に回された手が前後の揺れを加えて 意識が混濁してくる 「ほら、もっと声を聞かせて」 「ミキ」 原田さんに跨り翻弄され続ける身体に 更に刺激が送り込まれた グチュ、グチュと卑猥な音を立てる 結合部分に滑り込んだ指は 熱く熟れたそれを捉えた 「あ・・・だ、めっ・・・ヒャ」 酸素を取り込めない身体は 口をパクパクと開かせ続ける それも 酸素を取り込むことにはならず ただ、送り込まれる刺激に 甘い声で鳴いて 原田さんを喜ばせるだけだった そして 完全に意識を飛ばした私の身体の奥で彼も欲を放ち 淫らな蜜事は 漸く・・・解放された 「愛してるよ、ミキ」 そう囁く彼の思惑には 死んだあとでも気付けそうもない
/110ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3602人が本棚に入れています
本棚に追加