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臓器移植の有無
お医者様や移植コーディネーターさん、家族、友人達は皆口々に移植ができるなら迷わず受けるべきだと皆口々に言った。
移植して透析を離脱して自由な人生を取り戻そうよ!!
それでも私には抵抗があった。
誰かを犠牲にして助かってもいいのか?
大切な家族の身体の一部が他人に移植されて泣いている人がいるのでは?
私は幸せになっていいの?未だに答えは見付からず自問自答を繰り返す日々。
そんな時、彼(旦那)の言葉が私の胸を深く抉った。
「‥‥移植を受ける受けないの最終判断を下すのは君の自由だよ。どんな判断を下しても俺は君の選んだ選択を否定しない。ただ俺が君に望むことは一つだけ。君が君らしく自分の気持ちに正直に向き合い自分自身の幸せの為だけに決断してほしい。他人がどうとかの問題じゃなく君が、君自身がどうありたいか、この先の長い人生を、どう生きたいか。願う事は自由なんだ。けしてワガママでも自分勝手でもないんだよ。自分が欲深く醜いと思おうと関係ない!人は生まれながらに欲深い生き物なのだから」
彼(旦那)の言葉が胸へと染み込んだ
何かが弾け粉々になった気がした。
その瞬間、私は泣いていた。
そして心の叫びが声となって表れた。
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