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「ただいま……!?」
佑奈を探しながら、あの家の近所や、駅周辺等を見て回ったがどこにもいなかった。がっくり疲れきって帰って来た良夫。
「何でも屋」の事務所に戻ると、姉の幸代と真琴、それに佑奈がいた。なんと、三人で笑っているではないか。
「……佑奈、ここにいたのかっ!?」
良夫はホッとした。安堵した束の間、沸々と怒りが沸き起こった。佑奈はそれを察したのか、
「良夫さん、先に帰ってごめんなさい! それに変な事に巻き込んでごめんなさい」
佑奈を見ると泣きそうになりながら、頭を下げている。それを見た良夫はスッと怒りが収まってしまった。
「無事なら……良かったけど」
「良夫、お疲れ様。座ったら……?」
「良夫兄さん、お帰りなさい!」
真琴が席を立つと、備え付けのキッチンに入って行った。お茶を入れに行ったんだろう。
しかし、何かおかしい?……
この空気は? これは一体何なのだ!?
佑奈がスッと顔をあげると、涙を拭い、
「良夫さんに、話して無いことがあるの。聞いてくれる?」
佑奈が驚きの内容を話始めた。
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