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「それで質問数が少ないほうが勝ちってことですよね」
「そう。だけど、挑戦して間違えたら質問数を一つプラスするの。だから、自信がなければパスして次の質問に移ればいいってことになるね」
「だいたいルールはわかりました。それで、ここで回答はどうしますか」
「これはデモンストレーションだからね、挑戦してみよう。えっと、バレーボール」
「わ、すごい、正解です。えー、よくわかりましたね」
「これはさすがにたまたまだね。外でもするのかどうか迷ってたから、それがヒントになったかな」
「あぁ、そういうのもヒントになりえるんですね。なんていうか、探偵の練習みたいです」
「だから犯人当てゲームね。どう? やったことあった?」
「あるような、ないような。これって、二人でやるものですか」
「いや、多いのは犯人役一人に対して、二人で交互に質問をしていくスタイルじゃないかな。自分の質問ごとに回答権が与えられる感じ」
「なんか、チームに分かれて似たようなことをやったことがあるかもしれません」
「小学校とかだとそうかもね。でも私は、この一対一形式のほうが好きなんだよね」
なんとなくわかる気がした。
相手の出方次第で勝敗が左右されてしまうのでは、僕にとってもあまり燃えてこない。
なんていうか、自分のする質問と、自分の答え方ひとつで繰り広げられる駆け引きのほうが熱くなれる気がする。
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