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「よし、チャレンジしてみよう。その動物はキリンじゃないかな」
「……当たりです。え、なんで、どうしてわかるんですか」
なんかヒント出したっけ。
どんなに迂闊な僕でも、勝負が始まって一分足らず、会話で言えば一往復しかしていないのに、そんな間抜けなことはしていないはずだ。
「蓮くんはきっと、動物園にいそうな動物から選ぶんじゃないかなっていうのがまず一つ」
確かに、種族を思い浮かべるにあたり、僕は真っ先に動物園を考えた。
犬とか猫でもなく、水中の生き物でもなく。
「あと、蓮くんのことだから、私が知らないようなマニアックな動物は選ばないと思ったっていうのが二つ目」
千鶴さんにおける家電と同じってことか。
そもそも、こういう遊びで誰も知らないようなマイナーなものをチョイスするようじゃダメだろう。そこを突かれたというわけか。
「それで英語で言えないときたら、もうね。トラとかライオンとかパンダとかじゃなくて、どこの動物園にもいそうな動物で考えたら、キリンかなって」
「ちなみに、キリンって英語でなんて言うんでしたっけ」
「ジラフだね」
「あっ、わかってませんでしたね。そのままキリンとは言わないだろうなぁ、くらいにしか思ってませんでした」
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