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電話はあっという間に終わった。
と言うのも、相談したいことがあるけどこの場を離れられず、可能ならば来てほしいということだったからだ。
「千鶴さん、どうしましょう。どんな依頼かまったくわからないのですが」
「まぁ、お客さんがそう言うんだから、行くしかないよね」
「まずは僕だけで話を聞いてきますか」
「電話の様子はどうだったの。急いでいるとか、本当に困っているとか」
「なんていうか、隠れてこっそり電話をかけているような感じでした。小声で早口で、焦っているっていうか」
「割と緊急性が高い感じかな。それだったら、私も行くよ。場所はどこだっけ」
「神社ですね。場所はすぐ調べます」
「え、神社? なんて名前?」
「なみえ神社って言ってました。漢字はどうやって書くんですかね」
「浪枝神社! わ、そこ気になってたんだ」
千鶴さんが知っているようだったので、僕は検索するのをやめた。
それにしても、この反応、千鶴さんは神社に詳しいのだろうか。
「蓮くん、私ちょっと準備してくるから、戸締りとかいろいろお願い」
「はい、わかりました……?」
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