第4話 縁結びの神様

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 僕たちはその人について歩き、社務所の奥にある事務室に通された。  そこにはもう一人、巫女さんがいた。この人も僕や千鶴さんと歳が近いように見える。 「どうぞ、おかけください。この度は、無理を言ってこちらまで足を運んでいただき、誠にありがとうございます」  巫女さんが丁寧な口調で僕たちに椅子を出してくれた。  言われるがまま座る。なんだか少し緊張する。 「本日は急なご連絡にもかかわらず、お越しいただきありがとうございます。私が先ほどお電話した、渡会(わたらい)です。今はここで、神職に就くための勉強中です」 「私は吉井(よしい)といいます。アルバイトではありますが、巫女の仕事をしています」  電話越しに感じた切羽詰まったような雰囲気はなく、落ち着いた様子の二人だった。  そのあたりは神社で働いているだけのことはある、ということか。  僕たちもいつも通りの自己紹介をする。  どうやらこの二人も今井探偵事務所のことは知っていたようで、話は早かった。 「それで、今回のご用件はどういったものでしょう」  あいさつが終わってすぐに、千鶴さんが切り出した。  僕たちはまだ、何用で呼ばれたのかがわかっていないのだ。
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