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慌ててルア様のもとに駆け寄る。
ルア様は机の上に座って、ハクの投げたチョコレートで塔を作っていた。
ルア様は塔が好きなのよ。
「ごめんなさいルア様……しょっぱかったでしょ……?」
頭を下げて言うと、ルア様は私の頭に優しく手をのせ、
「うまかったよ」
穏やかに微笑む。
その微笑みを見ただけで私は幸せな気持ちになれる。
「あららー味音痴なんですね、ルア様……」
「ハク、黙れ」
「…………」
ルア様と一緒にいられる時が一番の幸せ。
ルア様はたまに人間界に行ってる時もあるけど……。
だから、ハクの作ったハート型のチョコを味わいながら私は束の間の幸せを楽しむの。
−(儿)了−
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