男に夢見てんじゃねーよ

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「あっつー・・・ あ、洗い物終わったんだ、 ごくろーさん。」 タオルで頭をワシャワシャ 拭きながら、暁くんは ペタペタと冷蔵庫に直行。 お風呂上がりの暁くんは 半袖半ズボンなの。 半ズボンからのぞく脚が 細い!羨ましい! でも嫌な細さじゃない! しっかり筋肉はついてる くせにあれは何事!? そんな暁くんは冷蔵庫を パカッと開けると、牛乳を 取り出して直飲みし始めた。 ゴクリゴクリと 喉をならしながら飲むと、 喉仏も一緒に上下する。 これは暁くんの地道な 日課ですっ。 「さーとーるーくーん。 そうやって毎日毎日 お風呂上がりに牛乳 飲んでるけど、身長は 伸びましたかー??」 わたしが茶化して 聞いてみると、 暁くんはキッと こっちを睨んだ。 「いいんだよ、今から 伸びるんだよ、確実に 効果はあるんだよ、」 「その言い方だとまだ 効果は出てないんだー?」 「・・・・・」 わたしの言葉を とうとう暁くんは無視。 あのね、暁くん、今、 身長180センチ超えを 目指して毎日毎日牛乳を 飲んでるんだよ。 必死だよ。 「暁くん、今だってもう 身長175センチは あるんでしょ?? 十分高くない??」 わたしがソファ越しに 言うと、暁くんは口を への字にした。 「十分じゃない。 俺は180超えして 女の子にキャーキャー 言われたい。」 動機が不純! もう十分言われてるのに 何いってんだか! まあこんなこと言って やらないんだけどねっ。 「ふーん、大変だねぇ。」 わたしがテキトーな 返事をすると、 暁くんは牛乳を飲みきって パックの中を洗い始めた。 そして、ニヤリ。 「まーな、 男は大変なんですよー。 身長と息子はやっぱ 大きい方がいいよね。」 「ぶっ!!!!」 いきなり下ネタが 飛んできて思わず噴いた。 暁くん、わたしの 反応を見てニヤニヤ。 もーーーーーっ、 なに言ってるの!!! 「さらっと下ネタ 入れてこないでっ!」 「んなこと言って、 雅、顔ニヤけてるけど なに考えてんの、 やらしー。」 「ニヤけっ!? ~~~~っ、 暁くんほんと嫌!!!」 あのですね、 わたし、女の子の中では 下ネタダメキャラだけど、 実は暁くんのおかげで 下ネタ全然オッケーです。 もー・・・・・(泣)
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