男に夢見てんじゃねーよ

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ガルルルルッとまるで 暁くんを威嚇するように 顔をしかめる環奈。 環奈、顔怖いっ。 「ほんと早川嫌。 女子に対して 馴れ馴れしいっ。」 環奈はこう言うと 焦げ茶色のフワッとした ロングヘアを勢いよく 払った。 「あーゆーいかにも 女子受け狙ってそうな 男子って無理だわ。 頭良いのは認めるけど。」 クールで硬派で、 曲がったことが 大嫌いな環奈サマ、 猫かぶりとか、 かっこつけてる人も かなり嫌いみたい。 とはいっても、 わたし達と環奈は 中学校からずーっと 一緒な間柄なわけで。 この2人のいがみ合いは 今に始まったことじゃ ございません! なので、大丈夫!← わたしが 「はは、暁くんは ああいう人なんだよー」 なんて適当なことを 言ってると、 環奈は頬杖をついて こっちを見てきた。 「でもま、それでも 雅の幼馴染みだもんね。 あんまり悪く言うと あれか。 雅、早川のこと 好きなんでしょ?」 「そんなこと言って ないよ?」 へ?と眉を潜める環奈。 わたしがもう一度、 「わたし暁くんのこと 好きとは言ってないよ?」 と言うと、環奈は 目をぱちくりさせた。 「でも噂に なってるじゃん。」 「うん、でも違うんだよ、 環奈。」 というのも、 つい最近から 2年の河合 青葉 (かわい あおば)先輩が わたしの中できてます!
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