19人が本棚に入れています
本棚に追加
サクラサク
すっかり寒くなってきて、ずっと布団にくるまっていたい今日この頃。
相変わらず世の中は、なかなか出口の見えないトンネルのよう。
しかも日本だけじゃなく、世界中がそんな状態なのだから、改めて凄い時代に生きてるもんだなあ…と思う。
これまで当たり前にあったものや、出来たことが、沢山失われたり変わってしまったりした一年。
毎日のように行くスーパーでも、入り口でみんな消毒するようになって、レジもセルフ決済が導入されたり。
でも、カートを押しながらふと棚を見てみたら、変わらずにちゃんとある『季節の品』コーナー。
今は色んな種類の鍋スープがズラリ。
全種類買ったら、毎日違うスープの鍋がひと月は食べられそうだなーなんて思いつつ、私が決まってチェックするのは、季節限定のお菓子たち。
少し前までは栗やさつまいも味のパッケージで黄色かった棚が、ここ最近は苺味のピンク色に染まっている。
苺も好きなんだけれど、私はピンク色がとても好きだ。
ピンク色って、見ているだけで心がふわっとあたたかくなる。
黄色やオレンジなんかのパッションカラーも、気持ちが明るくなるから好きなのだけれど、ピンク色はもう少し柔らかくて優しい感じがする。
あと、呼び方。
ピンク色よりも、『桜色』とか『桃色』という言い方が、私個人はとても好き。
日本語特有のやわらかい響きも良いし、風情もある。
コンビニのスイーツも、最近は苺系が目立ち始めた。
今はまだ寒くて縮こまってしまう季節だけれど、あと数ヶ月後には、そこかしこで桜の花が咲いて、景色もピンク色になる。
秋が過ぎて、冬になって、春を待ち侘びる。
こんな世の中でも、変わらないものは確かにあって、そういうものに触れるたびに、日常のありがたみを痛感する。
今は苺味のお菓子を部屋で摘みつつ、甘い桜色を堪能しようと思う。
最初のコメントを投稿しよう!