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「……………」
放心状態でぼぅっと照谷さんを見つめ続ける。
「彩?大丈夫?」
逆上せた?と手の甲で顔を撫でられる。
「…そうかもしれません」
「もう上がろうか。おいで」
腕を支えるようにして、立ち上がらせてくれる。
甲斐甲斐しく、髪や身体から水気を拭き取り、部屋着に着替えるのを手伝ってくれているのをぼぅっと見ながら受け入れる。
「はい。ちょっと待ってて」
私を着替えさせ、照谷さんも水気を拭き取り部屋着を着る。
キメの細かな白い滑らかな肌が隠されてしまい、少し残念な気持ちになる。
「おまたせ。歯磨きする?」
「はい」
脱衣所にある洗面台でそこまま歯磨きをし、少しふらふらとしながら、リビングまで戻る。
「大丈夫?抱っこしようか?」
「大丈夫です」
心配そうに隣で腰に腕を回してくれる。
リビングのソファーに私を座らせると、お水を持って来てくれ、一口飲む。
「水分摂ってね。気分は大丈夫?」
「大丈夫です。ありがとうございます」
照谷さんが、よかった、とホッと息を吐いた。
「心配かけてごめんなさい。キス…気持ちよくて、夢中になりすぎました」
「いや、俺も少しやり過ぎたから、ごめんね」
隣に座る照谷さんにこてんともたれる。
「触るのはいい?」
「いいよ。おいで」
ソファーの座る距離を少し詰める。
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