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あえて無視して本の内容を確認した。
どうやら挿絵つきのホラー小説のようだ。
女性の目線でストーリーが始まっている。
ストーリーの内容はこうだ。
――ある村に住む女性が朝早くから外に出たところ……
『駄目ニャ! 読むニャ! 読んだらいけニャ!』
横から奴が俺の腕を掴んで必死に訴えてくる。
呪いの本よりコイツが恐ろしい。
何がしたいのかよく解らない奴が恐ろしい。
理解に苦しむ時ほど恐ろしい事はない。
奴は一通り引き留めた後、また俺が読み始めるのを大人しく待ち始めた。
再度読み始めようとする前に、横から話し掛けるなと奴に注意をし、分かったニャ、と奴が陽気に返事をしたところで本に目を落とす。
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