呪いの本

2/27
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
闇の世界、といっても建物の中だ。 漆黒に包まれた廊下を歩き、奴の部屋を目指す。 奴の部屋へ入ってみると、何と奴がいない。 恐らくは寝室の方にいるのだろう。 どうせまた、サリア(奴の下僕)か他の女の上で腰を振っている最中に違いない。 くそっ……羨まし……! いや、羨ましくなんかない。 俺は好きな女以外は抱かない主義だ。 俺の主義なんかどうでもいい。 とにかく俺は、部屋の隅にある奴の寝室のドアを開けた。 別に女の裸を覗けるかもしれないからって、ウキウキなんかしていない。 絶対に。 .
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!