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恋闇ノ魔女番外編
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恋 闇 ノ 魔 女 番外編
−side MINT−
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それは、私がシャレット邸に足を運ぶようになって、ニ週間と少しを過ぎた頃。
今日も相変わらずシオンは仕事熱心で。
今日も相変わらず私はそんなシオンの横顔を見ては、心の中でため息を吐く。
沈黙ばかりが続いている。
シオンを困らせる言葉も段々底をついて来た。
というより、全然困ってないから意味なし。
むしろ、私の方が困ってる。
困らせる言葉が思い付かなくて――。
と、そこへ。
コンコンと扉を叩く音が。
シオンは立ち上がって扉に行こうとしたけど、扉を開けて一人の青年が入ってきた。
「よっ、シオン」
青年はにこやかに笑うと挨拶をした。
シオンに似た感じの人だ。髪の色や顔つきが似てる。
一つ違うのが、愛想よく笑える事。
「アレン、どうしたんだ?」
まぁシオンも私以外には愛想よく笑ってるけど。
彼はアレンというらしい。
「仕事でこっちに用があってな。ついでにお前の様子を見に来たんだ。それと」
アレンは私を見た。そして、にっこり笑う。
「いた。魔女だ。本当だ。すげー。魔女だ」
私って、結構有名みたい。
でもこの人、魔女二回も言ったから嫌い。
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