春時雨

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ある程度の片付けを終えた私は、ベットへと寝転ぶ。 「疲れた…」 目を閉じて、これから始まる新生活のことを考える。 新しい学校やクラスメイト…。 全てが上手くいかなくても、穏やかに暮らすことができればそれでいい、と。 新しく始まることに不安を感じながらも、引っ越しの片付けで疲れていた私は、そのまま眠りにつく。 急に降り出した雨は、いつの間にか止んでいたようで。 少し開けていた窓の隙間から、雨の匂いが微かに漂う。 どこか寂しくなるようなこの匂い、止んだ後の静けさも私は嫌いだ。
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