第5話 幻獣の力

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第5話 幻獣の力

 そんな異世界に転移してしまった少年マグナは、珍しさもあってすぐに注目の的になった。  大勢の人が彼の来訪を喜んだが、彼はその対応に戸惑った。  そのため、マグナが見知らぬ世界に来てしまった事実に、心細さを抱くのは自然の事だった。  そんな感情を紛らわすために、マグナは幻獣を召喚した。  世界を超えているので、成功するかどうか分からなかった。  しかし、召喚は無事に行われた。  よびかけに応えて、一体の幻獣が異世界へ来訪。  マグナは、授業で学んだ「幻獣と仲良くなる方法」通りに、なだめる。  それは、白い毛並みが特徴的で額にある角が綺麗なユニコーン。  その子はマグナの一番の友達だった。  すると、見た事もない動物に興味をしめした子供達が集まってきた。  環境が激変してるこの世界にも、色々な動物がいる。  けれど人々に、生き物を飼う余裕はなかった。  その影響で、幻獣の存在もたちまち噂になって、連日多くの人が見にやって来た。  動物の少ない環境にあらわれた、見た目の美しい幻獣は、アニマルセラピーになったようだ。  人懐っこいユニコーンの愛嬌で、ストレスを抱えていた人達の心にゆとりが生まれる様になった。
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