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『やだよ~…あたしは皆に言いふらすのが夢だったのにぃ…』
『言いふらすなよ…』
むぅっと膨れるあたしに怜は洗面所からドライヤーを持ってきてあたしの頭をブゥオォ!という音と同時にワシャワシャと乾かし始めた。
『…ねぇ、怜はもしも同居するのがあたしじゃなかったらその人と恋に落ちて今こうしてるみたいに結婚してたと思う?』
しきりに動いていた手がピタリと止まった。
『………そんなのは分からん。
運命とか俺は信じないし、ただの偶然だったかもな。
でもお前だから俺は毎日飽きないでいられる。』
最後の言葉にあたしはグルリと首を後ろに回し、怜を見上げた。
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