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妄執レター
ボクらはいつだって独りよがりだ。
例えどんなに相手をまっすぐ清らかに強く想おうとも、それは独りよがりでしかないのだ。
仮に、その独りよがりの結果が誰かに符合しようとも、それはたまたま合っただけ。
思い通りに行かないのが運命だなんて、もうどれだけ歌いつくされたフレーズだかわかりゃしない。
ーーただ。
ーーただそれでも。
ボクは、その独善の先に、偶然が待っていてほしかった。世界がボクらを祝福してほしかったんだ。
ーーもし、神様がいるのなら。
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