日本酒

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日本酒

俺は酒は飲まないから素面だ 素面でココまで赤裸々には話すことは難しい というか それだけの話は正直ない だけど 奏は求めている 勝手に話したんだけど 彼女にだけここまで話させておいて 俺は何も言わないなんて ダメだよな・・・ 「俺はそんなに付き合ったりしてないよ 奏と別れてからは しばらく彼女いなかったし・・・ サッカー漬けだよ 先輩から女の子と遊ぶところなんかに 連れて行ってもらったりもしたけど そこは本気の恋愛とかじゃなくって ま、そんな感じだし 実際にちゃんと付き合ったのは二人かな」愁 そう言うと 奏は興味津々に身を乗り出して 「どんな子?」奏 俺は目を逸らして 「ま、普通の子 一人はサポーターの子 いつも見に来てくれていて 可愛い子だなって思ってたから 声かけた っで付き合ったけど 半年くらいで別れた 彼女が見てたのはサッカー選手の俺であって 日常の俺ではなかったんだろうね いつも写真撮ってくるし 色々と要求してくるから 休まらなくて」愁 奏はウンウンと頷いて 「ファンの子はね・・・ 難しいと思うよ」奏 俺もウンウンと頷く 「先輩からも言われた やめとけって 聞いておけばよかった 最後、別れる時に スマホの写真消してもらうのに苦労したから」愁 奏は日本酒を飲み始めた けっこう飲むな・・・ 目のまわりがピンク色になってる ウサギみたいで可愛いな… 「っで?次は?」奏 気が付いてるかな? さっきから 胸の谷間ががっつり見えてるけど・・・ 見てしまうけど 見ないように気を付ける 「もう一人は美容師さん ドイツ行ってホームシックになってた時に 出会った現地の人」愁 奏では驚いた顔で 「ドイツ人?」奏 俺は首を横に振って 「いや、ハーフ お父さんがドイツ人 お母さんが日本人 だから日本語ができて 安心感があって・・・」愁 奏は妙に納得した顔で 「最近?」奏 俺は顔を横に振って 「去年、別れた 1年くらい付き合ったけど・・・考え方の相違が激しくて 見た目は日本人に近いし日本語話すけど 中身は海外の人で・・・色々と強めだから」愁 奏はウンウンと頷きながら 「育った環境の相違って 埋めるのは大変だものね 愁くんには海外の人はね・・・無理だと私も思う」奏 また日本酒を口に含む そして次に 首をかしげる 「それだけ?」奏 ”それだけ?”って そりゃ奏よりは粗末な数字ですが・・・ 「それだけなの?」奏 奏ではこちらに身を乗り出して また聞く 「どういう意味?」愁 サッカー選手だから遊んでるって思われてる? 俺はそう言うのとは違うって・・・ 真面目なやつだっているわけだし・・・ そう思っていると 奏は四つん這いになって俺の横に ピタリくっついて座る 近い やっぱり綺麗な子って こんなに近くても綺麗 しかも酔ってるから・・・いやらしい 腕を組んでくる 奏の胸がグイっと俺の腕にめり込む そこに目をやると さっきよりもしっかり見える胸の谷間 押し付けるから それがまた・・・変な気持ちにさせる 「っで?教えて」奏 「何?」愁 「お願い」奏 掘りごたつに下した足 俺の足にスリスリと絡めてくる 誘ってるの? 俺の事? 幸助との約束 すっぽかしたら あいつ怒るかな? 生唾を飲み込む 俺の太ももに手を置いて若干 揺らしながら 「教えてよ もう一つあるでしょ?」奏 奏では何かを聞こうとしている 俺には何を言っているのか分からなかった 
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