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【一枝の昔話】その1「ひのさきの教訓」
兄弟姉妹は枝葉のごとし。
手に手を握り、組んでは守りし我らの御城。
一枝の心意気よ高々に。
明日に輝く ひのさきの夢
小田村一族。
今から約430年前の戦国時代、この関東一円を支配していた後北条氏に仕えていた一族の名である。
彼等は、北関東は一枝という地に守りの支城を築き、北面の警備にあたっていた。
1589年,かねてより関東への進出を狙っていた豊臣秀吉は、北条氏邦の家臣が真田昌幸の城を奪ったことに託けて、北条征伐令を出した。
翌年、北条家の主城・小田原城への進軍が開始され、その支城である一枝城にも敵兵の影がしのび寄る。
小田村一族は、民を守るため,そして一枝を守るため、我が身を省みること無く懸命に戦った。
しかしながら相手の力に一歩及ばず,城は炎を吐きながらごうごうと燃え、朽ち果てた。
その火は3日3晩、人々の命をさらって燃え続けたという。
遠い、遠い、はるか昔に私のご先祖様が経験した出来事だ。
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