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 「あ、あなた達は……?!」  ハッとなる陽奈。おそらく、福沢やあの羽黒という男についていた者達と同類だ。  「草加恭介はどこにいる?」  男のうちの一人が訊いてきた。  「何のことですか?」  「さっき、名を呼んでいただろう?」  つけられていた……。普通の状態であれば、気づいただろう。陽奈は感覚が優れている。だが、草加を探すために気を向けすぎて、余裕がなかった。  陽奈に声をかけた男以外の3人が、辺りを探すために動く。しかし、見つけられないようだ。  「草加はどこだ?」  男が陽奈の腕を掴む。強い力だ。細い腕が軋む。  「い、痛い……!」  思わず顔を顰める陽奈。必死に振りほどこうとした。  「草加恭介。出てこないなら、この娘を連行し、尋問する」  男が森へ向けて大声を張り上げる。  「いやっ、放してっ!」  抵抗する陽奈の首筋に、男は手刀を打ちつけた。彼からしたら軽いつもりだったのだろうが、屈強な男の攻撃を受け、陽奈は激しい痛みを覚えた。  「きゃああぁっ!」  叫び声を上げ、その場に崩れ落ちる陽奈。男が彼女を無理矢理立たせようとする。  しかし……。  男の手が陽奈から離れた。そして、森の方を凝視する。  他の3人の男達の視線も集中した。  木々に囲まれた森の中から、警察官が現れた。ガッチリとした体格。鋭い眼光。そしてその顔は、まぎれもなく草加恭介だった。  「恭介さんっ!」  立ち上がり、駆け寄ろうとする陽奈。
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