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かおるが、新婚と言えば奥さんの手料理が食べたいとぬかすので、ミトはお望み通り手料理を振舞った。
「ミトちゃん?これは何かな?」
かおるの顔が青ざめ、引き攣っていた。
「お望み通りの手料理じゃが、何か文句あるかえ?」
「手料理は最高に嬉しいけど、、、これ、バッタ?とコウロギ?あとなんかよくわからない、、昆虫?」
皿に乗せられた料理は、"虫料理"だった。
「私は、元々貧乏な家だったから、食べる物がない時はこれらをよく食していた。なかなか美味だぞ?」
かおるは、その"虫料理"を、ミトがバリバリ、ボリボリ食べているのを見てその場で盛大にリバースしていまう。
"ふんっ、贅沢ばかりしてるからこの美味しさがわからんのだ。バリバリ、ボリボリ"
「ミトちゃん!デートしよう!」
気を取り直して、かおるはミトを外に連れ出した。
が、、、
「なんだ?この履物わ!」
かおるは、生足てロングの厚底ブーツをミトに履かせる。上は寒いからコートを着せた。
「えろ可愛いよ!みとちゃん!さぁ行こう!」
ミトは、履きなれないブーツに転げそうになる。
すると、かおるが危ないっと抱き寄せる。
その力強さに、一瞬胸がキュンとなる。
かおるを見ると、優しく微笑んでいた。
"なんだ、この胸の痛みは?"
かおるは、まず映画に連れて行った。
恋愛系の映画だったが、初めて見る動画にミトは10分で酔ってしまい、映画デートは即終了した。
次に、かおるが連れてきたのは、カフェ。
ケーキや甘い物に、ミトは目を輝かせて、美味しく食べた。昔生きていた頃は、こんな美味な物は無かった。だが、コーヒーは苦くて飲めなかった。
その様子をかおるは嬉しそうに笑ってみていた。
夜は、レストランでハンバーグを食べた。肉なんて殆ど食べたことの無いミトだったから、むしゃむしゃ夢中になって食べた。
帰宅してーー
「やっぱり新婚といえば、一緒にお風呂にはいるよね〜!」
ミトは、顔を赤くする。
「この戯けが!!だれが、入るか!!」
かおるが、ちぇっとつまらなそうにした。別々に風呂に入った。
「じゃあ、一緒のお布団には寝ようね?夫婦なんだから。」
それは、渋々ミトは承諾したのだった。
が、
かおるは、ミトを後ろから抱きしめ、胸を揉み揉みする。
「夫婦なんだからこれくらいいいよね?」
今まで、聞いたことの無いかおるの低音の声に、思わず頷く。
それに、胸を揉み揉みされると、ちょっと気持ちいい。
ちょうど胸の中心部にかおるの指が当たると、んっ、と声が、出てしまう。
なんだ!この気持ちよさは。
「ミトちゃん、感じてるんだ?」
かおるは、やらしくミトの耳元で囁きながら更なるエロスをしようとしたが、ミトは恥ずかしくてその手を叩く。
「俺達、夫婦でしょ?」
ミトは、かおるに顔を向けると、"男の顔"になっていた。かおるは、ミトに触れる口付けをする。長めの口付けに、ミトは息ができず、少し口を開く。と同時にかおるの舌がねじ込まれる。ミトの舌に絡ませ、歯列をなぞる。ミトは、その深い口付けに夢中になってしまう。
「んっ、ふぁっ、んっ」
ミトは声が出てしまう。
"気持ちいい"
かおるは、唇を離し、ミトを見つめながら囁く。
「抱くよ?ミト。」
ミトは、思わず、頷く。
かおるは、嬉しそうに笑うとミトに更なる深い口付けをしていく。
「大好きだよ、ミト」
ずっと囁かれながら、ミトはかおるに抱かれた。
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