動き出す、恋。

16/19
前へ
/107ページ
次へ
桜井が帰っていくのを見送ってから、静かに照らす月光の中、自室に戻って、ベッドへ潜り込む。 健人くんはすでに寝てしまったらしく、2階はひっそりと静か。 レースのカーテン越しに見る月光は、神秘的で。 あの頃、このベッドの上で見ていた風景そのままで。 お父さんもお母さんもまだ生きていて。 「会いたいな……」 そう呟きながら、静かに夢の中におちて行った。
/107ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加