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「未開拓地の探索に行ってもらいます」
「おん?」
呼び出されるなりいきなり言われ、どういう経緯でそんなことを言われるのかわからない少年は正面に座る最強の女性を見つめて首を傾げる。
「エマリエーカ王国が戦争をしたことが他国に広がり、未開拓の地を探索して自国の領土にしようとしている動きがあるようです。現在世界中の国は協定によって未開拓地への探索は協議の上で決められ、可能性、優位性などを鑑みた選考が行われます」
紅蓮の髪をした現代最強の美女、アリッシュ・メイジスタの説明を腕を組んで聞く少年もまた最強。ただし千年後の時代の、だが。
名はユラシル・リーバック。唐突に学校の学園長室に呼ばれてそんな話をされ、ユラシルはとりあえず話を聞いてから口を開くことにする。
「今回はエマリエーカ王国が選ばれました。選考にかなり難航したそうですが、未開拓地への探索許可が下りました。しかし現状エマリエーカ王国の騎士も『探索者』も復興に駆り出されていて動けません。そこで白羽の矢が立ったのが優秀な学生たちです」
「ほーん。つまりこの面子で行ってこいってわけか」
呼び出されたのはユラシルだけではない。両隣に立つ少年二人。この三人で未開拓地へ向かうことになるらしい。
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